トランプ旋風の衝撃、17年仏大統領選で極右ルペン氏も続くか

フランス・パリで行われた会議で講演する極右政党「国民戦線」のマリーヌ・ルペン党首(2016年11月8日撮影)。(c)AFP/Eric FEFERBERG〔AFPBB News

 現地時間の11月9日5時30分、米ニュース専門テレビ・CNNがフランスで「ドナルド・トランプ勝利」の第一報を流した。

 フランスは大統領選を5カ月後に控えている。それだけに「アメリカが第一」「保護主義」「外国人排斥」などを唱えるトランプ氏が世論調査などの予測を完全に裏切り、圧勝したことに衝撃が走った。

 同時に、各政党や各メディアは大統領選に備えてトランプ勝因の分析を急いでいる。

現政権はしぶしぶ新大統領を祝福

 フランスにとってアメリカは「永遠の同盟国」だ。アメリカ建国以来、両国は交戦したことが一度もなく、両国とも国連常任理事国、核保有国という共通点もある。目下は共同でIS(イスラム国)の壊滅を目指してイラク、シリアでの空爆も実施中だ。

 新聞メディアでは、まず夕刊紙ルモンドが9日午後にトランプ氏の勝利を1面トップで報じた。翌10日には、右派系フィガロが「暴風雨」、左派系リベラシオンが「アメリカ、精神病」、大衆紙パリジェンが「我々にとって変化すること」などと各紙が独自の見出しを掲げてトランプ勝利を伝えた。