米アップルが電気自動車(EV)の開発を進めていることは、これまで幾度となく報じられてきた。
しかし、米ニューヨーク・タイムズや米ウォールストリート・ジャーナルなどの最新の報道によると、同社はここ最近、このプロジェクトについて、障壁に突き当たっているという。
プロジェクトの人員、数十人を削減
同社はこのプロジェクトのいくつかの分野で活動を停止しており、それに伴い人員を数十人削減した。
アップルの社員はこれについて、「プロジェクトを“再起動”するため」との説明を受けているという。ただしウォールストリート・ジャーナルによると、それがどの分野であるかは分かっていない。
アップルには「Titan(タイタン)」と呼ばれるEV開発のプロジェクトがあると言われている。
ニューヨーク・タイムズによると、このTitanプロジェクトが本格的に始まったのは今から2年前。その後同社は専門家を雇い入れたり、社内の他の部署から人員を集めたりして、プロジェクトは1000人規模の組織に拡大した。
だがこうしてプロジェクトが進行する中、アップルは多くの問題に直面したという。ここ最近は、この分野におけるアップルの独自性について担当者が答えを見い出せなくなっていたと同紙は伝えている。
「Titan」を巡る様々な報道
アップルは正式な新製品発表以外は、一切発表を行わない秘密主義の企業として知られている。しかし、同社のTitanプロジェクトについては、その詳細が様々に報じられている。
例えば、昨年は、Titanプロジェクトにはすでに数百人の従業員がおり、それを率いる3人の重要人物がいると伝えられた。
そのうちの1人は、元米フォード・モーターのエンジニアで、iPodやiPhoneの開発チームの主導に携わったスティーブ・ザデスキー氏。タイタン・プロジェクトは同氏が率いていると言われていた。