今回のゲストは、番組初登場となる自民党・武田良太議員。福田・麻生両政権下での元防衛大臣政務官としての見識を生かし、現政権の外交や防衛について「柳腰外交」の問題をズバリとご指摘いただきました。

 御年42歳という若手議員ながら、はっきり堂々とした口調でお話も分かりやすく、先代から長く聞いていただいているリスナーからも、応援や賛同の声がたくさん寄せられた放送でした。

民主党にとって政権交代は手段ではなく目的だった

「マット安川のずばり勝負」ゲスト:武田良太/前田せいめい撮影武田 良太(たけだ・りょうた)氏(右)
自由民主党・衆議院議員。福岡県出身、1968年生まれの42歳。現在、衆議院安全保障委員会委員、自由民主党遊説局長を務める。
(撮影・前田せいめい、以下同)

武田 民主党にとって政権交代とはそれ自体が目的であって、手段ではなかったということがあらわになりました。

 民主党もまさか衆議院選挙であそこまで勝って、政権を取れるとは考えていなかったのだと思います。

 だから、政権を取った時の、与党になり責任ある立場になった時に果たさなければならない役割についてシミュレーションをしていなかった。

 そのツケが今、回ってきているのです。

 今回の尖閣諸島の問題でも、中国は他人の奥さんに対して急に俺の女房だと言い出したようなものです。根拠も何もない。

 民主党政権が今やらなければならないのは、日本の領土だということを明確に打ち出すことです。中国との間に領土問題は存在しません。尖閣諸島はまぎれもなく日本固有の領土なのです。

 私はよく太陽と月の関係に例えて話をしますが、月というのは太陽がなければ光らないわけです。

 民主党というのは月で、今までは自民党のすること、政府のすること、企業のすること、自治体のすることに反対さえすれば生きてこられた。

 そういう方々が責任ある立場に立った時に、太陽がなくなり光を失ってしまった。それが現在の民主党の状況ではないでしょうか。

外国との約束を無責任に反故にするなど成熟した国家のすることではない

 普天間基地の移転問題についても、民主党は選挙の時に沖縄の方々に一種のアメを与えたわけですね。沖縄から基地をなくすんだと言って沖縄県民の心をつかんだ。