米マイクロソフトは10月11日、モバイル端末向け基本ソフト(OS)の新版「ウィンドウズ・フォーン7(Windows Phone7)」を搭載した新型スマートフォンを発表した。
台湾のHTCや、韓国のサムスン電子、LGエレクトロニクス、米デルといったメーカーの端末が欧州で今月中に、米国では11月初旬に発売される。
世界30カ国超で展開へ
米国では携帯電話通信サービス第2位の米AT&Tが11月8日にまずサムスンの端末を発売するほか、同国で首位のベライゾン・ワイヤレスや同3位のスプリント・ネクステルも2011年に搭載端末を計画している。
マイクロソフトによると、北米、欧州、アジアの30カ国以上の60を超える通信事業者が同OS搭載の端末を扱うようになる。
ウィンドウズ・フォーン7は、米アップルの「アイフォーン(iPhone)」や米グーグルの「アンドロイドOS(Android OS)」とは異なり、タイル状にデザインされたアイコンと大きめのテキスト表示が特徴。似たようなアプリをグループ化する「ハブ」と呼ぶ機能を搭載している。
また「ウィンドウズ・ライブ(Windows Live)」などのオンラインサービス、デジタル音楽サービス「ズーン(Zune)」も提供し、従来のように法人向けというよりは、消費者に焦点を当てた製品になっている。
こうした製品の差異化でアップルやグーグルなどが台頭するスマートフォン市場で攻勢をかけたい考えだ。
スマートフォン成功のカギはアプリにあり
ただ、欧米のメディアはこの新OSについて厳しい論調だ。例えば英フィナンシャル・タイムズは、マイクロソフトにとってこれが最後のチャンスになるかもしれないと報じている。