動画制作・動画マーケティング専門のニュースメディア「VIDEO SQUARE」から選りすぐりの記事をお届けします。
(写真はイメージ)

 国内における動画広告の掲載先として、YouTube、Twitter、Facebook、Instagramといったソーシャルメディア(SNS)が増えてきていますが、効果を出せる手法はそれぞれ異なります。

 ユーザーがソーシャルメディアごとに求めているコンテンツにあわせて、広告もクリエイティブを最適化することが重要です。

YouTube「最初の3秒間でユーザーを捕まえる」

本コラムはVIDEO SQUAREの提供記事です。

 YouTubeの動画広告は、視聴開始から5秒後にスキップボタンが押せます。このスキップボタンを押させないためには、「最初の3秒間」でユーザーの気持ちをくすぐるフックを作ることが重要です。なぜなら4~5秒目には、視聴者の意識はすでにスキップボタンに移っているからです。

 それでは、どうやってユーザーの気持ちを捕まえるのか?

 大きく分けて3つの王道パターンがあります。

 1つ目は、「スキップできること」を逆に利用する呼びかけです。十六茶のYouTube限定CM「利休」編では、女優の新垣結衣さんに「スキップしないで最後までちゃんと見てね」と視聴者に直接呼びかけてもらうことで、「見ようかな?」という気持ちにさせようとしています。

 2つ目は、動画にエンターテインメント性を持たせることです。シャープの「AQUOS 4K」の動画広告では、「miniきゃりーを探せ!」と題して、動画内に隠れているきゃりーぱみゅぱみゅさんを探させようとします。それにより視聴者が本来見ようと思っていた動画への興味を奪おうとしています。

 そして最後の3つ目は、視聴者に違和感を与えることです。事例としては、海外の自動車保険企業GEICO(ガイコ)の、画面内の人の時間が止まっているように見える中で犬だけが自由に動いている動画「Unskippable」が有名です。

 国内では三菱東京UFJ銀行のバンクイックが、最初に高速で動画を見せて、後から理解できるよう普通の速度で再生するといったものもありました。これは違和感を持ってしまうと、それを解消してスッキリするために最後まで見てしまう心理を利用しています。

 いずれのパターンも、「まずは視聴者に見てもらう」ことを一番に考えてつくられています。