半導体製造装置メーカーの米ラムリサーチ(以下「ラム」)は、10月21日、同装置メーカーの米KLA-Tencor(以下「KLA」)を106億ドル(約1兆2700億円)で買収すると発表した。

 今年に入ってから、以下のように半導体や電機業界で大型M&Aの嵐が吹き荒れている。

・1月、独インフィニオン・テクノロジーズが、米インターナショナル・レクチファイヤーを30億ドルで買収。

・3月、蘭NXP セミコンダクターが、米フリースケール・セミコンダクターと合併すると発表。

・5月に、米アバゴ・テクノロジーが、370億ドルで米ブロードコムを買収すると発表。6月に、米インテルが、167億ドルで米アルテラを買収すると発表。

・7月、中国の紫光集団が、米マイクロン・テクノロジーに230億ドルの買収を提案。

・9月、英Dialog Semiconductorが、米Atmelを46億米ドルで買収すると発表。

・10月12日、米PCメーカーのデルが、米ストレージメーカーのEMCを670億ドルで買収すると発表。

・10月22日、米ハードデイスク(HDD)のウエスタン・デジタルが、東芝とNANDフラッシュメモリで合弁している米サンデイスクを約190億ドルで買収すると発表した。

 そしてこの大型M&Aの波が、半導体製造装置業界にも到来したわけだ。2010年以降の半導体業界におけるM&Aの規模の推移を見てみると、2015年は10月22日時点で既に1302億ドルに達した(図1)。

図1 半導体業界のM&Aの規模
出所:2010~2014年はIC Insights、2015年は筆者推定