昨日の記事では、我が国が現在直面している領土問題を概説した。今回は、日本にとって新たに浮上しつつある領土問題を指摘するとともに、領土問題への対応について述べてみたい。

1. 新たな領土問題の惹起

尖閣沖に中国の調査船、海上保安庁巡視船の警告を無視 - 東京

活動家を乗せて尖閣諸島に近づく中国船〔AFPBB News

悪夢2題

 以下の夢2題は、近未来における我が国のある地方での出来事である。

(1)ある地方議会

 某県のある市議会で、国家の安全保障の根幹を否定する決議が相次いでなされた。ついには、当該自治体の独立を目指すべきとの某国系住民の請願を受け入れ、独立を宣言し、独立を応援する外国特殊部隊が潜入、当該自治体内で活動を開始、独立反対派の粛清を始めた。

 日本国政府が手をこまぬいている間に、この動きが当該市を含む地方の多くの地方自治体に波及し、それらの各自治体が連携して日本国内に独立国らしきものを形成した。慌てた政府は自衛隊を派遣したものの、外国軍隊の介入を恐れて傍観せざるを得なかった。

(2)ある離島

 某国系観光客が増大し、当初は観光客の増加に潤った島であったが次第に治安が悪化し、住民が安寧を求めて逃げ出し始めた。その後に不法にも某国から住民が移住してきて、自治政府的なものを組織し、次第に独立国的様相を呈してきた。

 また、ある島には、得体の知れない、明らかに日本語ではない言語を話す人々が住み着き、次第にその人口が増加し、さらにはその近隣の島々にも不法住民の移住が始まった。

 政府は警察部隊を派遣して説得に努めたが、彼らは応じないばかりか外国製らしき武器で武装すら始めており、とても手がつけられない状況になりつつある。実は組織的な武装勢力が隠密裏に潜入していたのである。

 慌てた政府は陸上自衛隊を出動させようとしたが、いかなる根拠で出動を命じるか急遽検討せざるを得なかった。

 防衛出動ではないし治安出動の要件にも該当しそうにない、国民保護法にも該当しないとすれば、警察の支援後拠となり精神的バックアップをするしか能がない。