アップル、音楽配信の米ビーツを3000億円で買収

米アップルが2014年に買収したビーツ・エレクトリック社製のヘッドフォン〔AFPBB News

 米アップルは6月8日(現地時間)に米サンフランシスコで開発者会議を開催するが、同社はその会場で新たな音楽配信サービスを発表するようだと、米アップルインサイダー米シーネットなどの海外メディアが伝えている。

聴き放題は有料サービスのみ

 この話題を最初に報じたウォールストリート・ジャーナルによると、アップルは月額10ドルで楽曲が聴き放題になる音楽ストリーミングサービスを計画している。

 ただし競合の英スポティファイが提供しているような、広告付きの無料サービスは用意しない。

 その代わり、現在アップルが提供している無料のインターネットラジオサービス「iTunes Radio」の内容を拡充し、多くのユーザーに利用してもらいたい考えだという。

 iPhoneなどのアップル製端末を利用する膨大な数のユーザーが、やがて有料サービスに移行すれば、大きな収益がもたらされる。

 さらに同社は競合の「Android」端末にもこのサービスを利用できるようにする計画で、これにより成長著しい音楽ストリーミング市場でシェア拡大を狙っていると米メディアは伝えている。

オンデマンド型とラジオ型、アップルはいずれも後塵拝す

 音楽ストリーミングサービスには2つの形態がある。

 1つは前述のスポティファイや、アップルが昨年買収した「ビーツミュージック(Beats Music)」のような、特定の楽曲を選べるオンデマンド型。

 こちらはまるで自分のiTunesライブラリーに数千万曲が入ったかのようになり、提供されているものであれば何でも聴くことができる。