北朝鮮の金第1書記、今年に入り高官15人処刑 韓国情報筋

北朝鮮の故金日成国家主席の生誕103周年を祝うために平壌の錦繍山太陽宮殿を訪れた金正恩第1書記(中央、2015年4月15日撮影)。(c)AFP/KCNA via KNS 〔AFPBB News

 北朝鮮の様子がおかしい。金正恩が、ロシアで行われる対独戦勝利70周年記念式典への参加をキャンセルした。15人もの高官を処刑したとのニュースも伝わる。

 その背景にはなにがあるのだろう。北朝鮮について信頼性が高い情報は少ないが、ここでは比較的客観性が高い中国と北朝鮮の交易額から、北朝鮮が置かれた状況を探ってみよう。

中国との交易額、ミャンマーが北朝鮮を突き放す

 ソ連が崩壊して以来、北朝鮮の最大の貿易相手は中国である。そのために中国との交易を見れば、北朝鮮の経済がどのような状況にあるのか推察できる。北朝鮮は中国と貿易額を発表していないが、中国側には比較的信頼できる統計がある。

 中国と北朝鮮との交易額(輸出額+輸入額)を図に示す。この図には比較のために、中国の周辺にある貧しい国々ミャンマー、カンボジアをも加えた。ものごとは、比較して見ると、その本質がよく分かる(注:北朝鮮についてはネット情報によって2014年の値も付け加えた)。

アジアの最貧国の中国との交易額(輸出額+輸入額、単位:億ドル)
出典:中国統計年鑑