上の写真は大分自動車道・別府湾サービスエリアから撮影したもの。別府湾を一望できるところにあり、日本有数の絶景ポイントとして有名だという。そして、眼下には写真のように立命館アジア太平洋大学(APU)の立派なキャンパスが広がっている。
この撮影ポイントは、佐賀県有田町で知り合ったAPUの卒業生、浦川哲矢さんから教えてもらった。浦川さんはAPUを卒業後、星野リゾートに入社、しばらく京都嵐山にある星野や京都に勤務したあと独立、いまはITを活用するソムリエとして活躍している。
その浦川さんは「キャンパスに行けば、外国からの留学生がこれでもかというほどいるのでびっくりしますよ。とにかく4年間の学生時代に海外の友人がいっぱいできる。それがこの大学の一番の特徴じゃないでしょうか」と言う。
実際、キャンパスを訪れたらその通りだった。日本という島国で多感な大学生時代にそんな経験ができるのはかけがえのないことだと思う。2人の子供を自分と同じ大学に入れてしまった情報不足を心の中で静かに反省した。
そして海外からの留学生たちは別府市の人たちと様々な形で交流しているという。地域の発展はまず教育からというが、地方創生の典型的な成功例と言えるのではないだろうか。
一部の読者の方はお気づきかもしれない。たまたま東京大学の伊東乾さんが今週、大分県の私塾について記事を書いている(「太古からグローバルだった大分県が育んだ三浦梅園~医学や芸術分野で数多くの人材を輩出してきた理由とは」)。
来週もこの続きが出るのでぜひお読みいただきたいが、教育に関して先進的な風土を持ち続けてきたことが、APUの誘致につながったのだと、伊東さんの記事を読みながら強く感じた。
前置きはこのくらいにして、絶え間なく挑戦し進化し続けているAPUの秘密を是永駿学長に解説していただこう。大学の先生とは思えないアグレッシブな学長である。
多様な国籍の学生が行き交うキャンパス
川嶋 立命館アジア太平洋大学(以下APU)は留学生比率の高さと多様性が特色ですね。
是永 約5900人の学生のうち、47%ほどが国際学生です。現在、76カ国・地域から留学生を受け入れています。
また、教員もほぼ半数が外国籍で20数カ国から来ています。先日、米国のテレビ局が取材に来ましたが、この多様性とそこでの活発な交流は世界的にも珍しいと話していました。