韓国サムスン電子が、カナダのスマートフォンメーカー、ブラックベリーに対し買収提案を行ったと英ロイター通信が報じ、これが大きな話題になっている。
買収額、最大で75億ドル
ロイターによると、サムスンとブラックベリーの幹部は1月の第2週に、買収取引について協議する会合を開いた。サムスンの提示額は、1株当たり13.35~15.49ドルで、総額は最大75億ドル。ロイターが入手した文書や関係筋の話で分かったという。
たが、この報道を受け、両社は否定の声明を出した。
ブラックベリーの声明は、「サムスンが買収提案をしたという報道があったことは認識しているが、この件に関して我々はサムスンと協議を行ったことがない」というもの。サムスンは「買収に関する報道には根拠がない」としている。
ロイターの報道のとおり、果たして両社が買収取引について協議したのか、その真偽のほどは不明だ。だが、サムスンによるブラックベリーの買収に関する話題はこれまでも何度も報じられている。その都度両社は否定しているが、今この時期において、ロイターの報道はあながち信憑性がないわけでもないと言われている。
それには次のような背景がある。
かつてのブラックベリーは、キーボード付きのスマートフォンが人気で、一時は5割以上のシェアを持っていた。だがその後同社はタッチスクリーン搭載端末の開発で出遅れ、シェアは1%にまで低下した(英テレグラフの記事)。