スパークリングワインとシャンパンは何が違うのか?

フルーツとのマリアージュでスパークリングワインをもっと楽しく!

2015.01.14(Wed)JBpress

熟成までに長い時間と手間がかかるシャンパン 

アサヒビールのマーケティング本部主任・井谷健氏

   セミナーをナビゲートするのは、マーケティング本部主任で、日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザーでもある井谷健さん。まずは、シャンパンとその他のスパークリングワインの違いの説明からセミナーはスタートした。

 スパークリングワインは、二次発酵の過程で糖分がアルコールに分解される際の副産物としてできる二酸化炭素を閉じ込めシュワシュワの泡として楽しむものだ。

 フランスのシャンパーニュ地方で作られるシャンパンは、一次発酵を終えたワインをボトルに詰めた上で、瓶内で二次発酵させる独特の製法をとっている。発酵が終わり役割を終えた酵母は澱(おり)となり、澱とワインが触れあうことで、旨味成分がワインに取り込まれるために長い時間をかけて熟成するのが特徴。「シャンパンの二次発酵期間は15カ月以上」と法律で定められているが、実際には2年、3年の熟成期間をとるワイナリーが多い。

 熟成後は、1カ月以上の時間をかけて、ボトルを毎日少しずつ回転させながら、瓶の口の部分に澱を集め、瓶内に溜まっている炭酸ガスの内圧を利用して一本一本「澱引き」をする。年単位の時間と、ボトルを1本1本管理する手間がかかることが、シャンパンが高価な理由だ。

 これに対して、イタリアのスプマンテ、ドイツのゼクトなどに代表されるスパークリングワインはタンク内で二次発酵させる。大きなタンクで品質を一括でコントロールすることができ、かつ、二次発酵期間は2-3週間と比較的短いために、シャンパンと比べると、手頃な値段の商品もかなり多いそうだ。

 井谷さんは「タンク内発酵は、単にコストを安くするためだけの手法ではありません。熟成期間が短いため、フレッシュな香りが楽しめるのもこの製法の特徴。香が引き立つアロマティックなブドウは、タンク内二次発酵に向いています」と解説。値段だけでなく、食事の種類やシーンに合わせて、シャンパン以外のスパークリングワインも楽しんで欲しいと話した。

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