米アップルが最新のiPhoneに搭載しているモバイル決済「Apple Pay」に似たシステムを、韓国サムスン電子が開発していると海外メディアが報じている。来年前半に発売する「ギャラクシー(Galaxy)」スマートフォンに搭載する可能性があるという。
「Galaxy」を実店舗決済に対応へ
同社は昨年5月、一部のギャラクシー端末で利用できるアプリ「Samsung Wallet」を公開した。
あらかじめこのアプリにクレジットカード情報を登録しておくと、ネット通販などのオンライン決済の際にカード番号やパスワードなどを入力しなくてすむ。だが、この仕組みはカード読み取り器には対応しないため、実店舗では利用はできない。
そこで同社は、米ループペイ(LoopPay)と提携に関する協議を行っているという。ループペイは、米マサチューセッツ州バーリントンに本社を置く新興企業で、「LoopPay Card」「LoopPay Fob」といったモバイル決済用の小型機器を販売している。
これらの機器にクレジットカードやデビットカードなどの磁気ストライプ情報を記録しておき、店舗の決済端末に近づけてタップすると、情報を無線で送信する。
このためカードを店舗の端末に直接通す必要がない。またループペイのシステムは既存の決済端末の仕組みを利用するめ、使える店舗が多いというメリットがあるという。
米Re/codeは事情に詳しい関係者の話として、サムスンとループペイはこの技術を使ったシステムをすでに試作していると伝えている。ただし、両社の提携が最終合意に達したかは定かではなく、今後交渉が決裂する可能性もあるという。