市場調査会社の米eマーケターがまとめたリポートによると、米ツイッターの今年の利用者数は世界全体で2億2750万人となり、前年から24.4%増える見通しだ。

 ツイッターの利用者数の前年比伸び率は2012年で49.9%、昨年で30.4%だった。今後も伸び率の低下が続き、2018年の伸び率は10.7%、利用者数はほぼ4億人になるとeマーケターは予測している。

 これに対し米フェイスブックの利用者数はすでに10億人を超えている。これまでツイッターも数年後には10億人を突破すると見られていたが、eマーケターの推計を見る限り、そうはならないもようだ。

米国市場は飽和状態、著しい伸び見込めない

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ツイッターの今後の成長のカギを握るのはアジア〔AFPBB News

 ツイッターの利用者が最も多い国は米国。それゆえに同国の普及率は高く、今後著しい伸びは見込めない。昨年19.4%だった米国の利用者数伸び率は今年11.6%に低下、来年以降は1桁台で推移するという。

 ツイッターが先頃発表した、今年1~3月期における世界利用者数の前年同期比伸び率は25%だった。だがこれを前の四半期と比べると5.8%となり、市場予測を下回った。

 ツイッターの現在の株価は約30.50ドルと、ピーク時の74.73ドルから大幅に下落している。英フィナンシャル・タイムズによると投資家はツイッターの成長性を懸念しており、それが株価にも表れている。

 ただし、eマーケターは、ツイッターは過小評価されていると指摘している。

 「米国外におけるツイッターの可能性は、その検討が始まったばかり。今後インド、インドネシア、日本の市場が、米国や英国よりも顕著になる」と同社のアナリストは話している。

アジア太平洋地域、中国なしでも断トツ

 同社によると今年、アジア太平洋地域におけるツイッター利用者数の全世界に占める割合(シェア)は32.8%になる。これはほかのどの地域よりも高いシェア。このあと北米の23.7%、西欧の16.8%、中南米の12.3%が続くという。

 また2018年のアジア太平洋地域のシェアは40.1%と、北米の19.0%を大きく上回るとの予測だ。興味深いのはこの推計には中国のデータが含まれていないこと。中国はいわゆる「万里のファイアウォール」で、ツイッターやフェイスブックなど米国発のソーシャルメディアを遮断しているからだ。