今週も韓国、中国関連の記事がよく読まれている。1位は冷徹さを売り物にしている韓国の朴槿恵大統領が行った記者会見を題材にした記事「韓国大統領、「涙の謝罪」会見の理由」だった。
韓国、ベトナムの記事に関心集まる
朴大統領は父親が大統領だったときにファーストレディーとして韓国の政治をしっかりと見てきた人物。
韓国の長所と欠点をよく知り抜いているだけに、今回のセウォル号沈没事件はかなり堪えたようだ。
成長至上主義、韓国では「圧縮成長」と呼ばれるように、とにかく1に成長、2に成長で来たことによるひずみが社会に溜まっているのは事実。
このひずみを取り除くのは容易ではない。朴大統領の涙は、悲しみと同時に前途多難な韓国の行く末を敏感に感じ取ったためなのかもしれない。
2位の「タイの危機:すべてが壊れてしまった国」はタイで起こった軍事クーデターについて扱った記事だ。
軍事クーデターはよくあることとはいえ、さすがに経済も順調に発展してきたタイで再び起こったことは、タイという国がまだ民主主義とは程遠い存在であることを世界に見せつけてしまった。
残念ながらタイだけでなくアジアの多くの国が同じような課題をまだ抱えていると言えるだろう。
ベトナムと中国の衝突に関しての記事も数多くランク入りした。5位の「ベトナムに3方面から圧力をかける中国」、6位の「中国の横暴に対して一歩も引かないベトナム」のほか、8位と11位にもベトナム関連の記事が入った。
ASEAN(東南アジア諸国連合)はこれまで中国に気を遣うことが多く、今回のベトナムのようにはっきりと中国を批判したのは珍しい。
それだけに読者の多くも注目しているのだろう。中国が今後どのような対応をしてくるか目が離せない。
このほかでは米国が人民解放軍の軍人を起訴した事件を扱った「人民解放軍将校5人を起訴、ついに「ルビコン」を渡った米国政府」が7位にランクインした。中国のなりふり構わぬ行動に米国がついにしびれを切らした格好だ。
この点も含め、今後の中国の対応が注目される。