米マイクロソフトによるノキアの携帯電話事業買収計画について、ノキアは4月8日、中国当局が承認をしたと発表した。これに伴い、買収手続きは4月中に完了する見込みという。

マイクロソフト、中国当局の条件に合意

マイクロソフトがノキアの携帯電話事業を7000億円超で買収

マイクロソフトからの買収手続きがまもなく完了するノキア〔AFPBB News

 マイクロソフトとノキアは当初3月末までに買収手続きが終わると見ていた。だがノキアは3月下旬に声明を出し、アジアの一部の国で承認を得られていないとし、4月にずれ込むと報告していた。

 米ウォールストリート・ジャーナルによると、その要因の1つは中国。同国の規制当局は他国に比べ担当者の数が少ないうえ、権限が多岐にわたる。

 国内の経済成長に与える影響を慎重に調査するため、多国籍企業同士の買収は、承認が数カ月遅れるという。

 同紙によると今回の承認にあたってマイクロソフトは、中国当局が出した2つの条件に合意した。

 1つは、無線通信やアンテナ設計といった広範な技術に使われる「標準必須特許」について、マイクロソフトは今後8年にわたり、公正で合理的かつ差別のない方法(FRAND:Fair, Reasonable, and Non-Discriminatory)で他社にライセンス供与するという。

 もう1つは、米グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」について、マイクロソフトは、同OSを採用する中国携帯電話メーカーに対し、特許ライセンスを非排他的に供与する。マイクロソフトによるとアンドロイドには数百におよぶマイクロソフトの特許が使われているという。