大正から昭和にかけて活躍した女流作家、田村俊子(写真:ウィキペディアより)

 思い余った2人は地位も名誉もかなぐり捨て、カナダに渡った。それから18年という歳月を、俊子は「鈴木のミセス」として過ごしたのだった。

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