北米報知 2013年7月18日30号
シアトル初となる多言語道路標示が13日、6番アベニューサウスとサウスキング通りの交差点に設置された。今夏を通して、英語と中国語、英語と日本語の2言語表記の道路標示が30枚以上インターナショナルディストリクト(ID)に設置される予定だ。
シアトル市によると、英語と日本語の標識は現在も残る日本町を中心としたイェスラーウェイからサウス・ジャクソン通りと4番から8番アベニューサウスの区画内の交差点16カ所に設けられる。設置は今月末を予定している。
「これらの道路標示は、多様性を高めつつあるチャイナタウン・インターナショナルディストリクトを祝う一助となるものであり、散策する人々の目印として大いに役立つものと期待しています」とマイク・マギン市長は語る。
地域の関係者は、2言語表記の道路標示が地域の歴史的重要性と文化の認識につながる手段となると考えている。
ID の発展事業に関わる非営利団体「CIDBA」は、同地区を築き上げた先人たちの歴史的記憶、人々のアイデンティティーの確立の一助、道路標示としての役割を果たすという。
「シアトルにおける最初の2言語表記の道路標示設置地域となったことは大変喜ばしいことです。これは、地域の豊かな文化的歴史を表しているばかりでなく、国際的な中心地であるシアトルそのものをも表しています」とCIDBAのドン・ブレークニー事務局長は語る。
日本町の一角で店名が日本語と英語の2言語表記で書かれているブティック「MOMO」のオーナー、レイアン・シラミズさんは、「標識が日本語で書かれることは、シアトルに住む日本人に対し安心感を与えると思います」と歓迎した。
(園部仁史)
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