米アップルが現地時間23日に発表する2012年10~12月期の決算に注目が集まっている。

米アップルCEOの2012年報酬、昨年から大幅減の3.6億円

アップルのティム・クックCEO〔AFPBB News

 同社の株価は昨年9月に過去最高の705ドルまで上昇したが、その後は下降ぎみ。先週は「アイフォーン(iPhone)5」用ディスプレイパネルの発注が半分に減ったとの報道があり、需要低迷の観測が広がって株価は一時500ドルを割り込んだ。

 アップルが今度の決算発表で好業績を報告できればこうした状況を払拭できると言われているが、この10~12月期は年末商戦に加えて例年にない動きもあり、業績予想は難しいとされている。

 今回の決算について大まかに見ると、注目ポイントは次の3つになる。

iPhoneは利益率の低下が懸念材料に

 1つは同社の売り上げで最も多くの比率を占めるアイフォーンだ。アナリストらが予想する同四半期のアイフォーンの販売台数は4300万台から5300万台。

 アイフォーンの四半期ベースの販売台数は1年前の2011年10~12月期に過去最高の3704万台を記録しており、その後3506万台、2603万台、2691万台と推移している。

 同社は昨年12月にアイフォーンの販売地域を世界81カ国・地域に拡大した。また昨年9月に発売した最新モデルのアイフォーン5は7~9月期の決算にわずか9日分しか反映されなかった。

 こうしたことからアイフォーンの累積需要は大きく、今回の決算ではまた新たな記録が出るのではないかと見られている。

 一方で、競争が激化しているスマートフォン市場では、ライバルメーカーが低価格路線に出ており、アップルが値下げして販売している旧モデルが売れている可能性がある。これによりアイフォーンシリーズにおける販売比率に変化が生じ、10~12月期は利益率が低下している可能性があると指摘されている。