マット安川 今回は、6度目の当選を果たした自民党・平沢勝栄議員を迎え、320以上の議席の重さについて伺いました。雇用問題、金融緩和、安全保障、議員削減など、与党となる自民党が来年の参議院までに結果を出すべき課題は山積しています。

民主が自滅した結果、自民が浮き上がっただけ

「マット安川のずばり勝負」ゲスト:平沢勝栄/前田せいめい撮影平沢 勝栄(ひらさわ・かつえい)氏
衆議院議員(自由民主党副幹事長、衆議院内閣委員会理事) テレビ・ラジオにも多数出演。葛飾区柴又在住。『もう黙っていられない!』(徳間書店刊)『政治家は楽な商売じゃない』(集英社刊)『拉致問題』(PHP研究所刊)など著書多数。(撮影:前田せいめい、以下同)

 今回の選挙は自民党が勝ったんじゃありません。民主党が自滅しただけの話です。

 何しろ彼らは別の方向を見ている人同士がぐじゃぐじゃと一緒にいる政党です。外国人参政権にしても日の丸・君が代にしても、同じ政党なのに意見が真っ二つに割れる。自民党より右寄りの人がいるかと思えば、菅(直人元首相)さんなんてひとことで言えば極左ですよ。

 そういう国政を預かる資格も資質もない政党が3年以上も政権を担っていたわけですから、国がガタガタになるのも当たり前のことでしょう。今回の結果は民主党に対する国民の皆さんの失望の表れで、結果として相対的に自民党が浮かび上がっただけのことです。

 決して私たちが信頼されたということではない。その証拠に自民党の得票数は前回より全然伸びていません。これで浮かれたりはしゃいだりしていたらたいへんなことになります。

 野党だった3年数カ月の間、自民党は苦しみましたが、本当に苦しむのはこれからです。選挙中、景気を回復できなかった、外交の立て直しも被災地の復興も進んでいないと民主党を攻撃し、自民党ならそれができると訴えたわけですから、私たちはすぐに結果を出さなきゃいけません。

 来年の7月には参議院選挙だけでなく東京都議会議員選挙もあります。そこで多くの議席をいただくことができて初めて、国民の皆さんの自民党に対する信頼が回復したと言える。これからの半年が勝負だと思います。

最近の円安株高が物語る、民主政権と日銀の無策ぶり

 安倍(晋三自民党総裁)さんが円高デフレ対策のために金融緩和ってことを言ったら、市場はすぐに円安株高に振れました。まだ何もしてないのに市場がこうまで反応して、一方で日銀も動きだした。

 これは自民党への期待の大きさだけでなく、今まで民主党が何もしてこなかったことの表れでもあると思います。