週刊NY生活 2012年10月6日414号

 9月28日付のニューヨーク・タイムズ紙とワシントン・ポスト紙に「釣魚島(尖閣諸島の中国名)は中国領だ」とする中国英字紙チャイナ・デーリー紙の広告が掲載された(下の写真)。

 広告は見開き2ページを使って尖閣諸島のカラー写真が掲載された大がかりなもの。「古来より中国固有の領土で争いのない主権を持っている」と主張、「日本が横取り」し、今回の日本政府による国有化が「中国の主権を激しく侵害した」と訴えている。

在外公館が抗議、事実関係の誤り指摘

米国のニューヨーク・タイムズ紙とワシントン・ポスト紙に掲載された広告

 掲載後、直ちに在米日本大使館が広告を掲載した2紙に抗議。

 藤崎一郎駐米大使は28日の記者会見で、「一方的な内容で事実関係に間違いがある」と抗議したところ、ワシントン・ポスト紙は広告の内容を同社として支持しているわけではない旨の回答をしたという。

 また、ニューヨーク総領事館の岩井文男広報センター長からニューヨーク・タイムズ紙広告部長に対し、同日事実誤認の内容が含まれていると口頭で申し入れるとともに、尖閣諸島に関する日本政府の立場を改めて説明した。

 またニューヨーク・タイムズ紙のニコラス・クリストフ記者が9月19日付同紙電子版の自らの論評欄に「中国の立場に共感を抱く」としたブログ掲載に対し、事実誤認に基づく見当違いな記事であるとして、同館の川村泰久首席領事が国際法に則った責任ある対応の重要性を強調する反論投稿を行った。

 川村首席は「尖閣諸島に関する不適切な報道には断固として反論し、我が国の立場を正しく国際メディアに発信していきたい」と述べている。

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竹島問題、国際司法裁判所の共同提訴請願成立

 ホワイトハウスの請願サイト「ウィ・ザ・ピープル」に9月2日、「Hisa a」という名前で、竹島の領有権問題は国際司法裁判所に共同で付託するという「日本側の提案を韓国が受け入れるよう説得を」という趣旨の請願が提出され、締め切りの10月1日までにホワイトハウスの回答が得られるための定数2万5000件を上回る3万444件の署名が集まった。

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