アップルに同性愛を「治す」アプリ削除を要請、オンライン署名に11万人

いよいよ解決策を見いだす必要に迫られたか?〔AFPBB News

 スマートフォンなどモバイル端末の特許を巡る係争について、米アップルが訴訟相手の米モトローラ・モビリティや韓国サムスン電子に対し和解提案をしたと米ウォールストリート・ジャーナルが報じて、話題になっている。

 同紙は事情に詳しい関係者の話として、アップルが同社特許の使用を認めるライセンス契約について提案を行ったと報じた。

 これを受け、ほかの複数の海外メディアも「アップルはいよいよ解決策を見いだす必要に迫られてきた」などと報じている。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、同社はモトローラに対し、端末1台につき5~15ドルの特許使用料をアップルに支払うよう提案したもようだ。アップルはこれまで、自社の特許が不正に使われたとする競合製品の販売差し止めや、当該特許の製品からの削除を求めていた。

 しかし特許の使用を許し、その見返りとして使用料を徴収するライセンス契約という解決の道は選ばなかった。このことから、アップル側で方針に変化があったようだと各メディアは伝えている。

労力とリスクを軽減

 その理由は大きく分けて3つあるようだ。

 1つは、訴訟にかかる時間と労力の問題だ。米グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」を搭載する端末の数は増え続けているため、それら一つひとつに対して訴訟を提起していくのは現実的な解決策ではなくなってきた。1つの端末で勝訴しても、また新たな端末が市場投入されるため、訴訟は永遠に終わらないという状況になっている。

 2つ目は、アップルにとってのリスクの問題だ。

 アップルは2011年4月に、サムスンの製品が、スマートフォンの「アイフォーン(iPhone)」やタブレット端末「アイパッド(iPad)」関連のデザイン特許、登録商標を侵害したとして、米カリフォルニア州の連邦地方裁判所に提訴した(PDF書類)。これを受けサムスンも通信技術に関する特許がアップルに侵害されたとして提訴し、その後両者の訴訟合戦は世界に広がった。