3日に発表された欧米経済指標では、相変わらず悪い数字が数多く並んだ中で、米国の週次住宅ローン申請件数が金利低下を受けて異例の急上昇を見せるという、明るいニュースがあった。

 取引開始直後に前日比▲180ドル超となっていたニューヨークダウ工業株30種平均は、住宅市場の底入れ期待を足場に買い戻しの流れとなり、取引終了にかけて金融株などが買われた。結局、前日比+172.60ドルの8591.69ドルで取引を終了した。

 3日に出てきた欧米の弱い経済指標の主なものは、以下の通り。

【ユーロ圏】
◆11月のサービス部門PMI改定値42.5(速報から0.8ポイント下方修正。前月比▲3.3ポイント。過去最低)
◆10月の小売売上高前月比▲0.8%・前年同月比▲2.1%(前年割れは5カ月連続)

【米国】
◆11月のISM非製造業景況指数事業活動33.0(前月比▲11.2ポイント。過去最低。雇用など急低下)
◆11月のADP雇用報告民間雇用▲25万人(2001年11月以来のマイナス幅)
◆11月のチャレンジャー調査レイオフ発表数18万1671人(過去最高2002年1月に次ぐ高水準)

 米国では雇用関連指標の大幅悪化が続いており、11月の雇用統計が一段と悪化することは避けられない情勢。特に、ISMの非製造業雇用指数が31.3(前月比▲10.2ポイント)となったことは重い。

 

 一方、明るいニュースとして注目されたのは、11月28日までの週の住宅ローン申請指数(90年3月16日=100)が急上昇したことである。購入用指数は361.1となり、前週の261.6から+38.0%の増加。