はじめに
大規模災害が発生した場合には、如何に情報を迅速に収集し、所要の救援部隊や物資をそれらを必要とする地域・場所に迅速かつ安全に届けることが極めて重要である。
被災地内の道路は寸断され、大渋滞を惹起し、2次災害の危険性すらある。このような状況下において威力を発揮するのがヘリコプターである。
阪神・淡路大震災においては陸自のヘリを集中し救援活動を行ったが、警察・消防等の救援活動に任ずるヘリの他、マスコミ等のヘリコプターも被災地上空に集中し、これらのヘリ相互の空中衝突の危険性も高い。
今般は「大震災シリーズのその3」として、被災地上空における蝟集したヘリコプターの安全性確保に関する実例を、阪神・淡路大震災と東日本大震災に見てみたい。それらに基づき所要の提言をしたい。