前回、串カツ、ドテ焼きの話題の延長でホルモン焼きが「放るもん」から来た、とだけ触れましたが、この「放る」決して捨てるという意味ではないのです。

 実は「放るもん」にも付加価値いろいろの背景があり、それには長い人類の歴史が影を落としているというお話の続きで・・・。

ホルモン焼き:俗称の起源

すっかり日本に定着した「ホルモン焼き」(ウィキペディア

 さて、ホルモンという言葉が1945年以降、戦後の焼け跡闇市の時代に流行語となり、それとともに、食うや食わずの日本で従来「放られて」いたものが食用にも供され始めたというところまで前回お話ししました。

 通常「食肉」として供されるのは全身の「筋肉」ですが、筋肉以外の部分、大半は「臓物」に当たりますので、これを「モツ」と総称しているわけですが、日頃慣れ親しんでいるそれらの名前にちょっと注目してみましょう。

 例えば、これは狭義のモツからは外れるかもしれませんが「牛タン」などのタン。仙台名物などとしてすっかり定着していますが、タンは「舌」つまり「tongue」、英語から来ているわけですね。

 こういうケースが実は決して少なくないのです。

 心臓のことは「ハツ」と言いますが、これも「ハーツ=hearts」、つまり英語で心臓と呼んでいるわけですね。

 「ココロ」なんて呼び方もありますが、GHQ進駐以降の日本を感じさせる名前です。さらにレバー、肝臓などは、英語の「Liver」そのままで、完全に日本語に定着している感があります。

 さてホルモン焼きらしいホルモンというと牛の胃や腸などの消化管でしょう。例えば「ミノ」。

 これは 牛の第1胃、英語では「ルーメン=rumen」と呼ばれるもので、胃全体の70%を占める巨大な「反芻胃」です。広げると蓑傘の蓑のような形をしているのでミノと呼ばれるとのこと。これは英語とは直接関係ないようですね。