中国の不動産投資家、アイスランドの広大な土地購入へ

世界中の土地を買い漁る中国マネー。写真は中国人投資家が広大な土地の購入を伝えられたアイスランド〔AFPBB News〕

残り1135文字

 このMM2Hとは、一定の基準を満たす外国人に対してマレーシア政府が、「数次入国社交訪問パス(Multiple Entry Social Visit Pass)」を発給するプログラムのことで、これを利用すると、10年間にわたって自由にマレーシアに出入国できるほか、長期にわたりマレーシアに滞在することができます。

 特に、中国人の取得者は多く、2002年から2011年2月までの国別のMM2H取得者総数は、中国人が2522人でトップ。ちなみに、日本人の取得者は1269人で4位となっています。

 今回のセミナーでもMM2Hを取得したいという方は多く、懇親会でも何組かの家族連れが、一家でマレーシアに移住を考えていると話していました。

 移民・移住先としては、生活・教育水準の高い米国、英国、カナダ、オーストラリア、シンガポールなどが人気となっていますが、華僑・華人の多いマレーシアもそこそこ人気があります。

 このように、現時点での中国人のマレーシア不動産の購入は「移住・移民」目的がかなり多いことが分かります。これはマレーシア不動産に限らず、米国やカナダ、オーストラリアなどでも同じことが言えると思います。中国人は以前から、国内である一定の資金を稼いだ後、華僑が多く住む国に一家で移住・移民する傾向があり、それは経済発展が著しい現在でも続いています。

国を挙げてチャイナマネーを誘致するマレーシア

 同じく2011年9月に、上海の商業エリア・中山公園のホテルで、マレーシア政府主催のマレーシア不動産セミナー兼販売会が行われました。政府主導での不動産販売イベントは、中国においては今回が初めてとのことです。

 これは、国内の不動産投資から海外の不動産投資にシフトしつつあるチャイナマネーを、少しでも多く呼び込みたいとのマレーシア政府の意向が汲み取れます。