米マイクロソフトは28日、米グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」搭載端末に関して、韓国サムスン電子と特許ライセンス契約を締結したと発表した。
金額などの詳細は明らかにしていないが、マイクロソフトはサムスンがアンドロイド端末を1台販売するごとに数ドル~十数ドルのライセンス料を受け取るもようだ。ここのところ、マイクロソフトは同様の契約を様々な端末メーカーと相次いで結んでおり、グーグル包囲網を強化している。
マイクロソフト、戦いは法廷で
グーグルはアンドロイドを無料の「オープンソースソフト」として端末メーカーに提供し、その代わり端末のユーザーに検索サービスなどを使ってもらい、それによって得られる広告収入で稼ぐというビジネスモデルを展開している。
これが奏功し、アンドロイド搭載端末はこの2年間で爆発的に増えた。米コムスコアの調査によると、今年5~7月の同国におけるスマートフォンの契約数シェアはアンドロイドが41.8%でトップ。
一方マイクロソフトのOSはわずか5.7%で、米アップルの「アイフォーン(iPhone)」の27%とも大きな開きがある。
そうした中、マイクロソフトは「アンドロイドにはマイクロソフトの特許が無断で使われている」と主張。アンドロイド端末を製造、販売する米モトローラ(現モトローラ・モビリティ)を提訴した。
こうした“威嚇”が効いたのか、マイクロソフトは昨年4月、同じくアンドロイド端末を開発、製造する台湾大手のHTCと契約を締結したほか、今年の6月から7月にかけては台湾ウィストロン、オンキヨーなどの4社と、この9月には台湾エイサー、米ビューソニックとそれぞれ契約を結ぶことに成功した。