10月3～4日に富山県高岡市で、開町400年のイベントとして「高岡B級グルメ博2009」が開催された。このイベントで、B級グルメの1つとして知名度が高まっている神奈川県の「厚木シロコロ・ホルモン」の無許可商品が出展され、混乱が起きた。

　高岡市は1609（慶長14）年に加賀藩藩主・前田利長によって開かれ、今年で開町400年を迎えた。それを受けて、全国各地の名物料理を集めて同市商店街で開催したのが「高岡B級グルメ博2009」である。県内外のB級グルメが一堂に集まり、開町400年を盛り上げた。

　地元の安くて美味しいB級グルメとして知られる「高岡コロッケ」や「氷見カレー」のほか、B級グルメのコンテスト「B-1グランプリ」で優勝したことのある「富士宮やきそば」（静岡県富士宮市）など、知名度の高い他県のB級グルメも出店した。

　そして同様にイベントのPRチラシやホームページで、2008年のB-1グランプリで優勝（ゴールドグランプリ受賞）した神奈川県の「厚木シロコロ・ホルモン」も出展（出品）すると書かれていた。

　ところが、これに対して「厚木シロコロ・ホルモン」の商標権を持つ厚木シロコロ・ホルモン探検隊が「このイベントには厚木から出店していない」と警告を発したのだ。

B－1グランプリでついに優勝！

　厚木シロコロ・ホルモンは、神奈川県厚木市で提供されている豚の内臓を使ったホルモン焼き料理。一般に焼肉屋でホルモンとして出てきたり、ホルモンとして肉屋で売られていたりするものは、どちらも腸を割いて平たく薄くして、ボイルしてあるものが多く、「白モツ」などと呼ばれている。

　ところが厚木では柔らかい豚の大腸が、割かれずに管状のまま生の状態で流通している。柔らかくて歯応えのある皮の部分と、内側の脂が付いた部分の食味がいい。網焼きにするとコロコロと丸くなるのが特徴で、そのため「シロコロ・ホルモン」という名前がついたらしい。

　2005年1月に厚木市商店会連合会・街づくり推進プロジェクト・チームが「食を通じての街づくり」をしたいと考え、このシロコロ・ホルモンに注目した。「厚木の豚ホルモンのよる街づくり」事業として、全国のご当地B級料理を集めたコンテスト「B－1グランプリ」に参戦することを決議。「厚木シロコロ・ホルモン探検隊」を設立し、「厚木シロコロ・ホルモン」として地域ブランド化を目指すことになった。