最近見て感動したビデオがあります。『NHKスペシャル 地球大進化(全6回)』です。
46億年前に誕生した地球の歴史は、決して平坦な道ではありませんでした。地球全体が凍結してしまったり、流星の衝突で地球全体が火の玉になったりした時期があったという、恐るべき事実が明かされています、
さらに私が驚いたのは、30億年前に誕生した生命が危機を迎えるたびに新しい環境に適応して進化し、その先端を走っている生命の1つが人類だということです。
特に筆者の心に残ったのは、以下のような内容の部分です。
<今から約2.5億年前、地底のメタンハイドレートにマグマが接触したことに端を発した大爆発の連鎖で、大気温が上昇。さらに空気中の酸素が20%から10%まで薄くなるという大変化により、地球上の生命体の95%が絶滅した。
この時、身体の骨を中空にして肺からの帰りの空気を流し、軽量化と肺機能の効率化を図った「恐竜」と、横隔膜を発達させて肺活量を伸ばした「哺乳類」が主導権を取った。
恐竜時代は約2億年続いたが、その後の気象変化により餌が確保できなくなり、巨大なものから滅びていった。小型ゆえに生き延びた恐竜が進化して、今の鳥類になっているという。
恐竜全盛期に哺乳類はネズミ大の小さな生き物だった。だが、恐竜滅亡後は繁栄を手に入れ、今日のようになった・・・>
「企業は生き物、鍛えなければ衰え、変わらなければ滅びる」という筆者の日頃の主張を、まさに裏付けてくれるような内容でした。
みなさんも仕事に疲れた時などに、ご覧になってみてはいかがでしょうか。大いに刺激を受けることと思います。
「物」も「情報」も流れが遅い日本の企業
さて、3月期決算の会社は、6月に株主総会を行います。それに合わせて役員人事が行われます。このコラムでは折にふれ「危機こそ改革の好機」と訴えてきましたが、「役員の入れ替え時こそ、改革の絶好機」と言えます。
会社には改革すべきテーマがいくつもあります。筆者はその中で、「週次」化が一番重要な改革テーマなのではないかと考えています。今回はその話をしたいと思います。
この連載では、小ロットかつ多頻度で生産・運搬することでリードタイムを短縮し、キャッシュの流れを良くすることが「本流トヨタ方式」の狙いであると、再三説明してきました。
では、「物」と対をなす「情報」の流れはどうでしょうか。情報は物よりも速く流れていなければいけないのですが、みなさんの会社ではどのような流れになっていますか?
大抵は次のような流れかと思います。つまり、会社として情報をオーソライズする経営会議が月に1回行われます。ここで決められないと何も動かせないのが普通です。そこで、その会議で可決するために、関係部署間で調整を取り、「部長クラス→役員クラス→常務クラス→専務クラス」へと根回ししていき、会議当日はシャンシャンと決まる。根回しが遅れれば翌月回し・・・、というのが、本社機能の実態ではないかと思います。