「本流トヨタ方式」と名乗った本コラムは2008年10月16日から今日まで足かけ6年続き、今回がちょうど100回目になります。これも皆さんのご愛顧の賜と感謝しています。
記念すべき100回目に当たり、今回は少々難しいテーマですが「ジャストインタイム」の「タイム」について考えてみたいと思います。
タイムの考察(1)~「計量値(アナログ)」として把握する
筆者はいま上海のホテルに滞在し、風呂に入ろうとしています。自宅の風呂は、自働停止装置が付いていますが、このホテルではつきっきりで湯を張るしかありません(写真1)
このホテルを上海の定宿にするつもりなので、タイマーの時間を決めて、バスルームから離れて他の仕事をしながら湯を張れる仕組みにしておこうと考えました(「人の仕事と機械の仕事の分離」2011年12月22日~2012年1月19日 をご参照ください)。
そのためには満量になるまでの時間を測定する必要があります。つきっきりで測定するのも能がないので、蛇口からの吐出量を計測し、満量になるまでの時間を推定することにしました。
蛇口から出たお湯を湯沸かし器に受けて体重計で測り、1キログラムを1リットルに換算すると、5秒間で2リットルでした(写真)。つまり、蛇口からの吐出量は0.4リットル/秒、または2.5秒/リットル、と分かりました。
満量の100リットルになるまでに要する時間をT秒とすれば、次のように計算で求められます。
5[秒間]:2[リットル]=T[秒間]:100[リットル]
ゆえに、T[秒間]=5[秒]×100[リットル]/2[リットル]=250[秒]