旧ソ連の暗い歴史「レニングラード包囲戦」のコメディー映画、ロシア世論を二分

ロシア・サンクトペテルブルクで、レニングラード解放75周年を祝う軍事パレードのリハーサルに参加する軍人(2019年1月17日撮影)。(c)Olga MALTSEVA / AFP〔AFPBB News

 6月6日から8日まで、毎年恒例のサンクトペテルブルク国際経済フォーラム(SPIEF)が開催された。

 ウラジーミル・プーチン大統領が例年出席し、国内外の財界トップや関係者が集結するロシア最大規模のこの経済フォーラムも、今年で23回目を迎えた。

 今年は中国の習近平国家主席が出席し、中露首脳がそれぞれ演説の中で、米国の保護主義に対する懸念を表明したという報道を日本でも目にした方も多いのではないだろうか。

 組織委員会によると、今年のフォーラムの参加者は145カ国から1万9000人以上と過去最大であった。最大勢力が中国からの参加者(1072人)で、第2位は米国(520人)であった。

 そんな今回の経済フォーラムに「影の主役」がいた。

 ソ連解体後に市場経済化が進められた新生ロシアの市場を中心に、成長企業を見出し、積極的な投資を続けてきた米国人投資家マイケル・カルビー氏である。

 カルビー氏は居住するモスクワで、今年2月、詐欺罪容疑で逮捕された。

 投資会社「ベアリング・ヴォストーク」の創設者のカルビー氏のことをロシアのビジネス界では知らない人はいない。

 1994年からロシア、カザフスタン、ウクライナをはじめ、旧ソ連諸国の80社に28億ドル以上を投資してきた。