「AIが人間を雇えるサービス」は労働をどう変えるのか?(筆者がChatGPTで生成)
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(小林 啓倫:経営コンサルタント)

AIに雇われる日が来た

 AIに仕事を奪われる──。ここ数年間、このフレーズはメディアで飽きるほど繰り返されてきた。とはいえ多くの人々にとっては、AIに仕事を奪われるかもしれないという切迫感はまだ身近なものではないだろう。

 だが2026年2月、現実はその予想の斜め上をいくこととなった。AIが人間の仕事を奪うのではなく、AIが人間を「雇う」プラットフォームが登場したのである。

 その名も「RentAHuman.ai」。Rentは「借りる」という意味なので、まさしく「人間を借りる」という名前のサービスだ。2026年2月2日にローンチされ、開発者がSNSでプロモーションを始めた翌日から登録者が急増。48時間で1万人を突破し、その後わずか数日でサイト上の登録者数は7万人を超えた

「Robots need your body(ロボットにはあなたの身体が必要だ)」。トップページにそんな文言を掲げるこのプラットフォームでは、AIエージェントが物理世界のタスクを人間に外注し、暗号資産で即座に報酬を支払う。これまで「AIに仕事を奪われる」と怯えていた人間が、今度はAIに雇われる側に回るのだ。

 この逆転現象は、いったい何を意味しているのだろうか。

RentAHumanのトップページ、現時点で「借りられる人間の数」は約38万人となっている

AIエージェント用のUber Eats?

 仕組みだけを表面的に見れば、RentAHuman.aiは既存のギグワーク・プラットフォーム、すなわちUber Eatsやクラウドワークスのようなサービスに似ている。人間がプロフィールを作成し、自分のスキルや所在地、希望する時給を登録する。依頼が来ればタスクを実行し、完了後に報酬を受け取る。

 ただ、決定的に異なるのが、依頼主が人間ではなく、AIエージェント(自律的に動作するAIアプリケーション)であるという点だ。人間の上司やクライアントから指示が来るのではなく、AIが人間にタスクを割り振るのである。

 この「AIが人間を雇う」という構造を技術的に支えているのが、2つの仕組みである。