設備投資計画、26年は過去最大1850億ドルへ

 同社は今後のさらなる成長に向け、2026年の設備投資額を1750億~1850億ドルとする計画を明らかにした。これは2025年実績(910億~930億ドル規模)からほぼ倍増という大幅な増額となる。

 この巨額資金は、次世代AIモデルの開発加速や、それを支えるデータセンター、自社製半導体への投資に充てられる。

 計算資源の確保を最優先し、急速に進展するAI市場での主導権を確実にする構えだ。処理能力の不足という物理的な制約を解消する狙いがある。

ピチャイCEO「AIモデルの効率化と普及が加速」

 スンダー・ピチャイCEO(最高経営責任者)は決算説明会で、最新のAIモデル「Gemini(ジェミニ)3」の投入により、同社のエコシステム全体で技術革新が進んでいることを強調した。

 対話型AIアプリの月間利用者は7億5000万人に達しており、わずか数カ月で1億人近く上積みされた。

 ピチャイ氏は「規模の拡大とともに、AIの提供コストを劇的に抑制することに成功している」と述べ、モデルの最適化によって運用の効率性が向上し、実益を伴うフェーズに入ったとの認識を示した。

司法リスク、競合の台頭、AIによる収益化へ

 好業績の一方で、法的・競争的な不透明感も根強い。

 米司法省による独占禁止法(反トラスト法)訴訟では、検索市場における独占的地位が指摘されており、将来的な事業構造の見直しを迫られるリスクが残る。

 直近の判決では一部の極端な制裁は回避されたものの、デジタル広告市場を巡る別の訴訟も継続中だ。

 加えて、「Chat(チャット)GPT」を擁する米オープンAIや、米アンソロピック、米パープレキシティといった新興勢力が検索の代替手段として台頭しており、これら競合との技術競争が一層激化すると予想される。

 アルファベットの今後の焦点は、巨額の設備投資をいかに持続的な利益へと転換できるかに集約される。

 これまではAIの「可能性」に注目が集まっており、巨額の投資コストに対する懸念も根強かった。

 今後は高度な検索機能やクラウドのAIインフラを通じ、実体経済における収益化の精度を高めていく計画だ。