中国南寧市で9月17日から始まった「第22回中国・ASEAN博覧会」(写真:VCG/アフロ)

豪研究所、「東南アジア影響力指数」発表

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 オーストラリアのローウィー研究所が、年次報告書「アジアパワー指数(Asia Power Index:API)」の一環として、9月25日、初めて「東南アジア影響力指数(Southeast Asia Influence Index:SEAII)」を発表した。

 これによると、中国は貿易・投資・外交などを一貫して展開し、米国を抜き東南アジア諸国にとって最も影響力のあるパートナーとなった。

 対照的に米国は、トランプ政権の一貫性のない「継ぎはぎ」外交・安全保障政策によって、この地域における影響力をさらに低下させる可能性が高いと指摘している。

 東南アジアは、米中のグローバルな覇権的対立・競争の影響下、尖閣・台湾とともに南シナ海問題を巡り世界で最も地政学的な紛争の起こりやすい地域の一つに数えられる。

 その主役である中国と米国といった超大国はもとより、日本、オーストラリア、インド、韓国といったインド太平洋諸国、そして、世界の戦略重心が欧州から本地域に移る中、欧州諸国を含む遠方の国々の関心も集まっている。

 これらを背景に、前掲のAPIはインド太平洋諸国の国力を比較している。

 SEAIIは①経済関係、②防衛ネットワーク、③文化的影響力、④外交関係、⑤地域的関与の5要件に基づき、東南アジア11か国に対する影響力のある関係上位10か国の相対的な重要性を計測したものである。

 同時に、東南アジア各国間の近隣関係とその影響力のダイナミクスにも焦点を当てている。

東南アジアで最も影響力のある10か国

■東南アジア影響力指数(SEAII)

 ローウィー研究所が発表したSEAIIは、下記の通りである。

順位       国            影響力指数
1       中国            65.3
2       米国            64.4
3       日本            47.9
4       オーストラリア    38.8
5       マレーシア      36.6
6       シンガポール     35.7
7       インドネシア     34.8
8       韓国            33.8
9       タイ            32.0
10       ベトナム      29.7