ロシアによるウクライナ攻撃が続く中、ウクライナのドニプロペトロフスク地方の非公開の場所で飛行中の対空ミサイル連隊の迎撃FPVドローン(写真:ロイター/アフロ)
1カ月に6000機の自爆ドローン「シャヘド」がウクライナに襲来
2022年2月に勃発したロシア・ウクライナ戦争も4年目に突入している。
当初は戦車、装甲車、大砲をメーンとする第2次大戦型の地上戦が展開され、ウクライナのゼレンスキー大統領は、支援する欧米に「もっと戦車を!」と叫んでいた。
だが1年もたつと、主役は上空で「ブンブン」とうるさく飛び回る無人航空機、いわゆるドローン(UAV)へとバトンが移ったと思えるほど存在感を増している。
ドローンは安価で手軽なことから、今ではミサイルやロケット、砲弾の代わりに大量消費される。
米フォーブス誌などによれば、ロシアは2022年夏ごろから、ウクライナへの長距離攻撃用の自爆ドローンとして、イラン製シャヘド(長距離型のシャヘド136。これをロシアでライセンス生産した「ゲラン2」も含む。航続距離1800~2500km)を使用。2025年7月のひと月だけで6000機超を発進し、1日平均200機に達する。
ウクライナのキーウで撮影されたロシアのドローン「シャヘド136」(2022年10月17日撮影、写真:ロイター/アフロ)
英ロイターによれば、ウクライナ・ロシア両軍がぶつかる最前線の幅10kmの地帯は、上空にドローンがひしめき、ウクライナ兵は「殺戮ゾーン」と呼ぶらしい。
本稿では、日進月歩どころか“秒進分歩“で進化するドローンの最新トレンドを俯瞰する。