ドイツも国防費をGDPの5%に引き上げると表明
5月15日、ドイツのヨハン・ヴァーデフル外相はトルコで開催された北大西洋条約機構(NATO)外相会合でマルコ・ルビオ米国務長官と会談後、同盟国に対し国防費を国内総生産(GDP)の5%に増額するよう求めるトランプ氏に「従う」用意があると述べた。
NATOはGDPの2%を国防費に充てることを目標に掲げるが、ポルトガル1.55%、イタリア1.49%、カナダ1.37%、ベルギー1.3%、スペイン1.28%を含む同盟国の約3分の1が目標を達成していない。ドイツは現在、国防費をGDPの2.12%に引き上げている。
無制限の国防予算枠、今後10年で約1兆ユーロの借り入れによる歳出を可能にする基本法(憲法)改正を主導したフリードリヒ・メルツ独首相は1ポイント増えるごとに年450億ユーロの支出増になると言う。5%の言い出しっぺの超軍事大国・米国ですら3.38%である。
マルク・ルッテNATO事務総長は妥協案として従来の国防費を3.5%に増額し、残り1.5%を防衛関連インフラに投資することを提案。ルビオ氏は来月のNATO首脳会議までに同盟国は今後10年間で国防費を5%に引き上げる「目標に合意するだろう」と力を込めた。