ただ、この例だけを見ると、「最も狂暴」というのは看板に偽りありである。せいぜい最も無礼とか、最も傲慢くらいだろう。

 このような中国人による中国人批判はきわめてまれだが、しかし日本人としては、叩かれる心配がないからありがたいことである。かれらを隠れ蓑にしているようで、甚だ情けないことではあるが。

中国ネットユーザーは賛同も擁護も

 現にこの投稿に対して、中国人のネットユーザーからは次のような反響が多数あったという。

「本当のことを言うと、香港人も礼儀正しい(泣)」「本当のことを言っちゃだめ。たたかれるぞ」「(中国人は)写真撮るのが好き。大声で話すのが好き。それと一部は列に割り込むのが好き」「海外で列に並ばず、信号を無視し、吸い殻をポイ捨てしているのは、往々にして同胞」「中国人を見たら日本語で話す。(同胞と気付かれると)面倒ごとに巻き込まれるから」といった具合である。

 他方、例のごとく「私が日本で出会った同胞たちはそんなに失礼じゃなく、みんな礼儀正しかったけどね」とか「私が日本で会った中国人はみんなきちんとお礼を言う人たちだった。個人の素養によると思う」と、擁護をする意見があるのだが、当然である。

 一般庶民にはまともな中国人が多いであろう。訪日できるのは、小金持ちの都会の中国人が主なのだろう。そのなかの少なくない部分が、中国政府さながらに、自分たちの好きにしてなにが悪い、という態度を示していると思われる。

 つまり、擁護する意見をかき消してしまうほど、傍若無人なひどい連中が多すぎるというのが問題なのだ。

 邪推すれば、世界に対して善行はなに一つせず、他国に害ばかりをなしている共産党政府にそっくりの人間たちがやっているのである。

訪日客の増加は“迷惑行為”の増加に

 2024年の来日観光客は3000万人を突破したという。1月から11月までの総計1位は韓国の795万人、2位は中国の638万人である(日本政府観光局(JNTO)の2024年11月推計値)。

 それにしては、韓国人を非難する声をあまり見ないことは注目に値する。ちなみに、3位以降は台湾(555万人)、米国(249万人)、香港(240万人)と続く。