中国に必要なのは効果的なリフレ政策
本当に必要なのはやはり、中国政府がもっと効果のあるリフレ政策を実施することだ。
中国政府はこれまで同様、資金を製造業セクターに流し込み続けている。おかげで短期的には経済活動が活発になり、GDPの成長も続く。
だが、供給をますます増やす一方で需要の促進にはほとんど取り組まないのであれば、経済がすぐに均衡を回復することはない。
真っ先にやるべきなのは売れ残った不動産を処分すること、地方政府と家計に財政支援を行うこと、そして民間企業が先行きに自信をもって投資に踏み切れるようにするべく、国家による大がかりな介入を注視することだ。
だが、これらの分野における中国政府の政策は生ぬるく、受け身で、小出しなものにとどまっている。
これは悲観論者による不幸の予言ではない。
中国の経済力は強大で、成長の余地はかなり大きい。そのためバランスの悪い政策でもしばらくは実行できてしまうし、それでも元に戻ることができる。
中国自身が過去に実証してみせたように、経済成長はほとんどの経済問題の解決策になる。
しかし、そうは言っても、病を放置する時間が長ければ長くなるほど、解決は難しくなる一方だ。
中国の債券市場が発しているのは、デフレが近づいているという緊急警報にほかならない。政策立案者は真剣に受けとめた方がいい。