「初老ジャパン」の愛馬と横顔
銅メダルを手にしたベテランぞろいのメンバーの横顔は、次のようなものです。
・大岩義明&愛馬「MGHグラフトンストリート」号
48歳のリーダー。光学メーカー・ニットーに所属しつつ、競技生活はロンドン中心。このパリ五輪で5回連続の出場となります。2016リオ大会では総合馬術個人で20位、2021年の東京大会では落馬して予選敗退、今大会の個人成績は7位でした。
3歳下で海外留学の経験を持つ国際派として知られる栗東の中内田調教師(牝馬三冠のリバティアイランドの所属厩舎)とも親しく、馬術と競馬の橋渡し役をしているのも好感が持てます。
・戸本一真&愛馬「ジェファーソンJRA」号
41歳。JRA所属。3年前の東京五輪では総合馬術個人に出場し、惜しくも4位にとどまったので今回の団体銅メダルはリベンジ達成の喜びが大きいことでしょう。今大会の個人成績は惜しくも第5位。
明大卒業後JRAに就職、トレーニングセンターや競馬学校に勤務していたとのことなので、競馬ファンとしては親しみがわきますね。
2019年のジャパンカップでは誘導馬に騎乗していたそうです。スワーヴリチャードが勝ったときですね。
・北島隆三&愛馬「セカティンカJRA」号
38歳。乗馬クラブの全国組織「クレイン」に所属し、練習拠点は本場のイギリスとか。表彰式でのウイニングランでは、3人しか騎乗できないため、1人だけウイニングウォークとなりましたが、いい笑顔をしていました。
・田中利幸&愛馬「ヴィンシーJRA」号
39歳。リザーブメンバーでしたが、今回は北島選手に代わり、3日目の障害馬術に出場、3人の中で最初に登場し、少ない減点で5位から3位へと向かう弾みをつくり、メダル獲得に貢献しました。
ベルサイユ宮殿を背に燕尾服をまとって馬に騎乗する姿はよく映えます。すばらしい環境での競技は出場選手たちにとっても一生忘れられない光景として瞼に焼き付いたことでしょう。
金メダルはイギリス、銀はフランスの表彰式となりましたが、英仏とも3人ずつ表彰台に上り、日本チームだけが途中交代の北島選手も含め4人が表彰台に上り、4人ともにメダルが授けられました。よかった、よかった。
(編集協力:春燈社 小西眞由美)