2月12日、米エヌビディア(NVIDIA)の時価総額が一時、米アマゾン・ドット・コムを上回った。AI(人工知能)の熱狂で画像処理半導体(GPU)の需要が急増しており、同社を米国で4番目、世界で5番目に価値のある企業に押し上げた。
時価総額1.8兆ドル、11~1月期決算に注目集まる
英ロンドン証券取引所グループ(LSEG)のデータによると、2024年2月12日、エヌビディアの株価が過去最高の734.96ドルとなった時点で、時価総額は1兆8200億ドル(約272兆1400億円)に達し、アマゾンの1兆8100億ドルを上回った。グーグルの持ち株会社である米アルファベット(1兆8700億ドル)との差も縮めた。
これに先立つ24年2月1日にアマゾンが好調な四半期決算を発表していた。アマゾンの23年10~12月期の売上高は、前年同期比14%増の1699億6100万ドル(約25兆4100億円)だった。3四半期連続の2桁増収で、増収率は22年7~9月期以来、5四半期ぶりの高水準だった。アマゾンの営業利益は同4.8倍の132億900万ドル(約1兆9800億円)で、4四半期連続の営業増益となった。
英ロイター通信によれば、こうした好調なテック大手の業績報告を受け、投資家は今決算期にメガキャップ企業(超大型株)の中で最後に発表されるエヌビディアの業績に注目している。エヌビディアは2月21日に24会計年度第4四半期(23年11月~24年1月期)の決算を発表する予定である。だが、それを前に期待が高まり、同社株は年初来47%上昇し、「S&P500種株価指数」構成銘柄の中で最大の上昇率を記録した。