「マツダファンフェスタ in 富士スピードウェイ2023」で、マツダ耐久レースに出場するマツダ本社チーム。写真左から、レーシングスーツ姿が取締役・専務執行役員・青山裕大氏、ND主査の齋藤茂樹氏、常務執行役員の松本浩幸氏、デザイン本部長の中山雅氏(写真:桃田健史)「マツダファンフェスタ in 富士スピードウェイ2023」で、マツダ耐久レースに出場するマツダ本社チーム。写真左から、レーシングスーツ姿が取締役・専務執行役員・青山裕大氏、ND主査の齋藤茂樹氏、常務執行役員の松本浩幸氏、デザイン本部長の中山雅氏(写真:桃田健史)
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  • マツダが「ロードスター」の大幅改良を発表した。4代目の「ND」から8年ぶりとなる。
  • 電動化を伴うフルモデルチェンジは「次期モデル」にお預けとなったが、注目されるのがその方向性だ。
  • ファンの間では「マイルドハイブリッド」が現実的とみられてきたが、「らしさ」の実現には電気自動車(EV)となる可能性も否定できない。

(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)

 マツダが10月5日、「ロードスター」の大幅改良を発表した。車両型式からロードスターファンの間で「ND」と呼ばれる4代目ロードスターは2015年に登場しており、今回はそれから8年目の大幅改良となる。

 これを受けてオンラインで開かれた商品説明会の中で、ND担当主査の齋藤茂樹氏は「次世代ロードスター」について興味深い発言をしている。これは記者からの「今回はフルモデルチェンジを検討しなかったのか?」という問いに対して回答したものだ。

 齋藤主査は、今回は当初から大幅改良が商品企画の目的であり「フルモデルチェンジに関する社内検討はなかった」と言い切った。その上で、フルモデルチェンジを伴う次期ロードスターについて「正直、何も(明確には)企画しておらず、(いまは)お話しできる段階にない」とも言う。

 また、「(次期ロードスターは)おそらく、(グローバル市場における)電動化の流れを受けて、そちらの方向に進むということは、誰もが思うこと」と、ロードスターの電動化は避けて通れない大きなハードルであるという個人的な認識を示した。さらには「いつ、どのようなプラットフォーム(車台)で、どうするのか。社内検討が始まったばかり」という表現を使ったところが、実に興味深い。

 次期ロードスターの電動化には様々な可能性があることが、齋藤主査の言葉から読み取れる。