オクラホマ州の小麦農家。2019年6月撮影。*本文と直接の関係はありません(写真:ロイター/アフロ)

(作家・ジャーナリスト:青沼 陽一郎)

労働市場、「外国人」にも開放するべきか

 岸田文雄首相は、22日に開かれた民間有識者による政策提言組織「令和国民会議」(令和臨調)の発足1周年大会で、人口減少を踏まえて「外国人と共生する社会を考えていかなければならない」と語ったと報じられた。

 これは2030年代に入ると、日本の人口、それも若年層の減少のスピードが格段に上がってしまうことを念頭に、少子化対策、子育て政策とデジタル化を両輪に対応していくとしながらも、効果が出るまでに時間がかかることから「外国人受け入れの問題も大きな課題」と指摘。政府がまとめた共生社会の実現に向けたロードマップについても触れ、「日本の現実にあった共生社会を考える」としている。

 経済界、労働界、学識者など100人ほどの有志で構成される令和臨調は、人口減対策に関する提言をまとめ、移民政策に関する法整備の検討を促す。

 喫緊の労働力不足、人手不足の問題も、外国人との共生社会に向けた日本のさらなる“開国”と外国人の受け入れに拍車をかける。

 ならば、食料の“開国”はどうか。日本の食料自給率は40%を割っている。