水を飲んだ後、「ついて来い」といっている様子だったので、あとをついていくと、家の玄関の広いポーチで長いシッポを前足に巻きつけてポーズをとりました。
年配の女性が現れ、「敷地に入っていいですか」とまだ聞いてもいないのに「いいよ」と言いました。「あなたは猫が好きなんだねぇ。この猫が知らない人にこういう態度をとるのを初めて見たから、写真を撮ってやってちょうだい。裏庭にも猫がいるよ」と、小さな扉を開けてくれました。
裏庭へ一歩入ると、机の上に乗っている猫が目に入りました。その瞬間、薄日が射し、「今日は、ついているかも。トラカイへきてよかった」と思いました。
トラカイ城へ向かう途中、その後も次々と猫の出迎えを受けました。「何をしているの?」とでも言いたそうに、猫が近づいてきました。
猫にカメラを向けると小走りに走り去ったので、気分を害してしまったのかと思ったのですが、花壇の中へ飛び込んだあとこちらを振り返りました。きれいな花を背景にした自分を見てほしかったのでしょうか。