「飼っている猫は、子猫12匹を含めて全部で18匹。近所の猫たちが遊びにくるので、ときどき何匹いるかわからなくなる。2匹の母猫は5〜6週間前に6匹ずつ出産した。半年前にも出産していて、黒猫2匹以外は里親さんのところへ行った。この猫たちももう、里親が決まっている」。ソーニャさんはとても早口でした。

 この白黒猫は3軒向こうの家に3年前に里子に出したオス猫で、子猫が生まれると子守りにやってきます。子猫のときからミルクが大好きで、いまでも変わらずに口の周りをミルクだらけにして飲むそうです。子守りよりもミルク目当てで来ているのかもしれませんね。

 それにしても、ヒゲが長く伸びて、ミルクに満足している様子がうかがえます。

「ベオグラードの冬はとても寒くて野菜はほとんど収穫できないから、9月下旬の週末にはどの家庭でもひと冬分の常備菜(保存食)を作るの。今日はちょうどこれを仕込んでいたところ。持って帰って。日本で食べてくれたらうれしい」。ソーニャさんが忙しそうだったのは、そういうわけだったのかと申し訳なくなりました。

 パプリカを煮込んだものです。そういえばきのう市街地の市場でパプリカをたくさん見ました。ソーニャさん宅の庭で撮影するのを忘れてしまったので、ホテルの机で撮りました。もちろん日本へ持ち帰り、だいじにいただきました。