「この町へ行けば、きっと猫が出迎えてくれるよ」と教えてくれたのは、きのう市街地の公園で知り合った若い男性マルコさんです。

「昨年の夏、とても暑くて窓を開けたまま寝たんだ。明け方に目が覚めたら、布団の中に知らない大きな猫がいて、まるで自分の布団のような顔をして寝ていた。あのときの驚きは一生忘れられないよ。いまでもその猫は、窓を開けると部屋に入ってくる」とマルコさんは言っていました。

 マルコさんに教えられた住宅街に一歩入ると、さっそく猫が出迎えてくれました。

 上のほうからガサガサと音がしたので見てみると、白樺の木から滑り降りてくる猫がいました。気温が下がってきたので、家へ帰ろうとしているのでしょうか。

 塀の上で寝ていた猫は、大きなあくびをして別のところへと移動しました。