ネット上では、「普通クラスにしか入れない成績なのに、親がコネを使って私を特進クラスに入れようとしている。おそらく勉強についていけない。どうしたらいい?」と悩みを打ち明けている子どもがいた。また、「そもそも親のコネで特進クラスに入ることは許されるのか?」と問いかける子どももいる。

 クラス分けテストで本当に良い点をとって特進クラスに入る子も、もちろんいるだろう。ただ、親は自分の子がどれだけ勉強ができても不安なので、コネがあったら使ってしまうのだ。子どもとしては複雑な心境だろう。

私立中学はくじ引きで入学

 以前、上海の私立中学は、入試を勝ち抜いた成績のいい子どもが集まることで有名だった。かなりのスパルタ教育で、6年生のときには中1の内容を(上海では6年生から中学生扱いとなる)、中1になると中2の内容を、といった具合に前倒しで授業を進める。

 子どもたちが中学3年生になるころにはすべての高校受験科目のカリキュラムを終えており、1年かけて高校受験の勉強ができることから、受験には有利。親はこぞって子どもを私立中学へ行かせたがる。一方で、公立中学への進学を希望する子どもは極端に少なくなっていた。

 ところが上海市は2年前、私立中学への進学を、申込者のなかから“くじ引き”で決める制度を導入した。その結果、私立中学も公立中学同様に、さまざまなレベルの子どもが入学してくることになった。そこで、クラス分けテストの重要性がますます高まったというわけだ。