(筆坂 秀世:元参議院議員、政治評論家)
日本共産党の第6回中央委員会総会が8月1日、2日の2日間行われた。ここで珍しいことが起こった。中央委員会総会には、通常、幹部会を代表して志位和夫委員長が報告を行い、討論を踏まえて結語(まとめ)が述べられる。この報告と結語が採決にかけられるのだが、共産党の場合、ほとんど全会一致で可決される。私自身、何十年も中央委員を務め、何十回と中央委員会総会に出席したが、全会一致以外知らない。
ところが今回は違ったのだ。書記局の発表には「幹部会報告と結語を圧倒的多数で採択した」とあるのだ。
志位委員長によると「保留」の態度を表明した人が一人いたそうだ。「保留」の理由は明らかにされていないので知る由もないのだが、志位氏の報告や結語を読んでみるとさもありなんと思えてくる。
小さな綻びのようだが、そうとも言い切れない動きもある。
党内から公然と出てきた委員長公選論
いま党内の一部から共産党の委員長を党員による投票で決めたらどうかという意見が出ている。代表的なのが、私も以前党本部で机を並べていた松竹伸幸氏だ。松竹氏はブログで「共産党の党首公選を考える」というタイトルですでに11回も意見を掲載している。もっと続くようだ。