2013年、野球日本代表チームのコーチを務めていた当時の立浪和義監督(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 泥沼にハマり込んだ。中日ドラゴンズが6日の敵地・横浜DeNAベイスターズ戦で1―3と敗れ、3連敗。借金は今季最多の13となり、5位の横浜DeNAベイスターズとの差も3.5ゲームに広がった。

 今季のセ・リーグは連覇を狙う首位の東京ヤクルトスワローズが史上最短でマジックを点灯させて独走し、3位から5位までが1.5ゲーム差でしのぎを削っている中、現状で中日だけCS圏内のAクラス争いに加われず大きく後れをとっている。

「効率の悪さ」が目立つ打線

 この日でDeNAには今季1勝8敗。カモにされっ放しで苦手意識は高まる一方だが、最下位に沈む低迷の要因は天敵相手に辛酸を嘗めさせられっ放しになっていることだけではないだろう。どうしても目立ってくるのはここまでにおいても20イニングタイムリーなしの不名誉な記録を作っているように、度々あらわになる深刻な貧打がチームの足を大きく引っ張っている点だ。

 6日現在(以下の数値も同)、中日のチーム打率は2割4分7厘でセ5位。チーム打率・セ最下位の阪神タイガースは2割3分7厘で中日より1分低いにもかかわらず、チーム総得点数は274でセ4位となっている。一方の中日の総得点数は222でセ最下位。加えてチーム得点圏打率も2割2分2厘と悲惨な数字を示しており、同じくリーグワーストとなっている。

 消化試合数がDeNAに次いで2番目に少ない77試合とはいえ、その点を差し引いてもこれらの数値は今季の中日の得点力に関し、効率の悪さを示す証明につながっていると言えるだろう。

 3年目の今季、出場37試合で5本塁打を放つなど飛躍の兆しを見せていた“未来の主砲”石川昂弥内野手が5月27日のオリックス戦(京セラドーム大阪)での走塁中に負傷。左膝前十字靱帯不全損傷と診断され、再建手術に踏み切り、今季中の復帰が絶望となった。