佐々木朗希投手。写真は2019年9月、2019 WBSC U-18ワールドカップ スーパーラウンドの際のもの(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

 日本の誇る「令和の怪物」が覚せいした。言うまでもなく千葉ロッテマリーンズ・佐々木朗希投手のことである。

 今月10日の本拠地ZOZOマリンスタジアムで行われたオリックス・バファローズ戦で日本新記録となる13者連続三振と日本タイ記録となる19奪三振、そして極めつけは史上17人目となる完全試合を史上最年少の20歳5カ月で達成。次の登板となった17日の本拠地・北海道日本ハムファイターズ戦では球数102球に達して降板となり2試合連続の完全試合こそ逃したものの8回をパーフェクトに抑え、14奪三振の快投を見せた。

 この試合で今季開幕から続けてきた連続イニング奪三振も「25」で止まったとはいえ、これは2020年の山本由伸投手(オリックス)に並ぶ日本人最長タイ記録。しかも3日の埼玉西武ライオンズ戦の8回二死から継続する連続アウト数はMLB記録の「46」を大きく上回って「52」にまで伸ばしており、そして何より日本新「17イニング無安打無四球」のパーフェクト記録も継続中である。

 あらためてざっと記録だけつづって振り返ってみても、佐々木が「モンスターレベル」であることは十分に把握できるだろう。そして弱冠20歳ながらNPBで異次元の投球を見せつけている日本人の3年目右腕には、海の向こう側でもMLB、米メディアに大きな衝撃を与えている。

メジャー球団からロックオンされた佐々木

「スポーツ・イラストレーテッド」は「日本の天才ロウキ・ササキが連続パーフェクトを17イニングにまで伸ばした」と報じ、「ニューヨーク・ポスト」紙は17日の日本ハム戦で8回二死の場面をクローズアップし「最後の三振を101マイル(163キロ)の直球で仕留めた」と佐々木の底知れぬ馬力に驚嘆した。

 さらに「CBSスポーツ」は日本でインパクトを残し続ける佐々木について掲載記事内で「いつMLBに来るのか?」と煽り、米メディアの「Yahoo!スポーツ」も現地からの声として「もしササキが米国行きを決めたら、MLBファンにとっては大きな喜びだ」とメジャーへの移籍を歓迎する意思を代弁している。