現代自動車の電気自動車「IONIQ5」(写真:UPI/アフロ)

(羽田 真代:在韓ビジネスライター)

 韓国の現代自動車が2月に日本に再進出すると発表してから、3カ月が経過した。同社は2001年に日本進出を果たしたものの、販売低迷によってわずか8年で撤退(2009年)した経緯がある。

 現代自動車について、日本の経済評論家で作家の渡邉哲也氏が興味深いツイートをしていた。

「韓国車を馬鹿にする人が居ますが、日本ではとても希少価値が高い。メルセデスの800倍、ポルシェの120倍も希少性が高いです。4月に4台しか売れていない。(図表参照) 見にくいですが右端が現代」(5月17日投稿)

 参考資料として合わせて添付された棒グラフには、現代自動車の部分だけ棒が確認できない。メルセデスベンツが4月に3441台販売したのに対して、現代自動車は4台だったのだから当然だ。

 渡邉氏は現代自動車の販売不振を皮肉った投稿をしたが、同社が日本で販売しようとしている「IONIQ5(アイオニック5/電気自動車)」や「NEXO(ネッソ/燃料電池自動車)」の販売開始は5月2日、納車は7月の予定だ。まだ本格的に稼働していないのだから、同社の販売台数が少ないのもやむを得ない。

 ちなみに、日本自動車輸入組合のホームページに掲載されている、同社の外国メーカー車新規登録台数の3月欄は0台だ。だが、1月からの累計を見ると「本年36台」とあるから、1月と2月に平均16台を輸入したことになる。日本に再進出する前から、顧客に納品していたわけだ。

2022年4月度輸入車新規登録台数(速報)

 加えて、2006年の撤退以降も数は少ないが、販売実績がある。